【私立医学部英語分析②】発音・アクセントを出題する大学
さて、今回も私立医大31校全ての
入試問題全体をまったりと系統分けして
いきたいと思います。
(集計年度;2011〜2017の8ヶ年)
本日は、発音・アクセントが出る大学です。
[例年出題している大学]
2016年度の問題改編以降2年連続の出題。
毎年2問程度出題。
長文内で出てきた単語につき、
アクセントのある音節の母音と
同じ発音をする母音を含む単語を選ぶ。
毎年最後に独立した大問で出題。
単語レベルが高い(知らない単語多数)。
昭和大学(2013以外)
標準的だが意外性の高い単語が多い。
ほぼセンター試験。
発音かアクセントのどちらかで出題。
東邦大学(2017以外)
最後に独立した大問で出題。
発音とアクセントでパート分けして出題。
日本医科大学(2017以外)
長文内で出てきた単語につき、
アクセントのある音節の母音と
同じ発音をする母音を含む単語を選ぶ。
毎年第3問で出題。
2013年度の問題改編以降は
アクセントのある音節の母音と
同じ発音をする母音を含む単語を選ぶ。
[過去出題歴あり]
2011・2016で出題。
2011は一般的なアクセント問題だったものの
2016は少し特徴的で難易度も高かったので
後で触れます。
2013・2014・2015・2017で出題。
ただし、帝京大学は3日連続日程の全ての
問題を公表しているわけではないので、
実は毎年出題されているのかもしれません。
2012で出題。発音のみを問う問題。
単語レベルがやや高い。
以上が発音・アクセントを出題する大学です。
出題される大学が決して多いとは言えませんし
配点比率も高くはないので、まともに対策を
している受験生は数少ないですが、その分
対策しておけば差を付けられる分野です。
また、ちゃんと勉強しているとスペルとの
相関関係も分かってきますからスペルミスや
読解時の単語の見間違い(expectとexceptなど)
も減ります。
センター試験でも必ず出題されるので
対策をしようという殊勝な受験生も
いるにはいるのですが、
「発音・アクセントは直前にちょちょっと
対策したらイケるっしょ〜」
という甘い考えを持っている人が
割と一定数います。
(教える側にも一定数いるので困りものです)
でも、直前にちょちょっとやったからと
言って身につくものでもありませんし、
そんな博打のような勉強は無意味です。
普段勉強をしているときに各単語の
発音とアクセントもしっかり確認して、
目と、手と、口と、耳で
単語を覚えていくべきだと思います。
一朝一夕で身につくものではありません。
発音・アクセントが例年出題される大学を
受験するのであればなおさら、
早い段階から対策をしておきましょう。
さて、最後に北里大2016年度の問題について。
こんな出題でした。
「英文中の下線部の単語のアクセントがつく
母音と同じ発音をする母音を含むものを
選びなさい(趣意)」
という、よくあるアクセントと発音の両方を
問う問題......に見えるのですが、そのうちの
一例が以下の英文です。
The distinction must be made between ordinary refuse and toxic waste.
選択肢は
①beat
②hue
③meant
④pinch
⑤wool
下線部しか見ていないと②を選んでしまいます。
(hueも難度の高い単語ですが...)
答えは③meantなんですよね。
(これも発音がよく間違われる単語ですが)
refuseは受験生が見慣れている動詞の方なら
アクセントはuにあるのですが、
これは名詞で使われている訳ですから
eにアクセントがあります。
しかも意味は「拒絶」とは関係なく
「くず、がらくた、廃物」の意味です。
これは私世代が現役だった時のセンター試験
でも見られた出題方法なのですが、文構造から
品詞を確定し、品詞の違いによる発音の違いも
知っておかなければならない、という
やや高度な問題です。
今後どこかでこんな出題がされていたら
気をつけて下さい。
それでは今回はここまで。