私立医学部英語マニア

私立医学部の英語に関する所感をつづります。

大阪医科大学の英語

今回は大阪医科大学

 

ここはかなり京都大学を模した試験です。

 


和訳と英作のみ!!

 


なんともシンプルです。

(ただし2016年度以降は50字程度の

記述説明問題が出題される年もあります)

 


和訳問題が2題、英作問題が1題の計3題です。

 


制限時間は80分なので

各長文に30分ずつ、英作に20分

というのが目安だと思います。

 


さて、

 


「和訳・英作だけなら簡単やん!!」

 


と思ったら大間違いです。

関西私大の中でもトップに君臨し、

国公立医学部合格者でも落ちる可能性のある、

そんなガチンコの大学が大阪医科大学なのです。

 


まず、ただ和訳すればいいのだ!と思って

下線部しか読まない、というのは

本学を愚弄する行為ですからやめましょう。

 


というよりも、全文読まなければ

ちゃんと訳せないところに下線が引いてあります。

英文全体の趣旨を反映できていない和訳は

すぐにバレますので、ちゃんと英文を全て

読み切って、その上で解答作成しましょう。

 


確かに下線だけ見て訳せるものも

あるかもしれません。

でも、全文を読んでみると

意外な思い違いをしていることに

気付き、せっかく書いた解答を書き直す、

という無駄が発生する可能性もあります。

 


また、難解でよく分からない単語も

本文の趣旨に照らせば分かる、

ということも頻繁にあります。

 


本学の場合、「直訳では点数はもらえない」

と言われています。

解答時間はまだ多い方ですから、

じっくり腰を据えて日本語も洗練して下さい。

 


さて、次に触れたいのは、2016年度から

前期・後期共に導入された、記述説明問題です。

 


これは、50語程度で理由や内容説明を

書かせる、形式としてはよくある問題です。

書くべき該当箇所も割とすぐ見つかります。

 


「ほな簡単やん!!」

 


いやいや、そうは問屋が卸しません。

書いてみれば分かりますが、該当箇所を

日本語に起こしてみると......

 


字数がオーバーする!!!

 


という事態に陥ります。

 


つまり、大阪医科大学の説明記述問題とは、

該当箇所を単に和訳する問題ではなく、

自分の言葉で語数以内に収める、という

要約能力を求める問題なのです。

 


対策としては、

①該当箇所を過不足なく見つけ出す。

②本文の記述も尊重しながら

自分の言葉で要約し、文字数に合わせる。

③とりあえず書いてみて、いらない表現を

カットする。

 


といった策が有効かと思います。

 

 

 

最後に英作文問題。

大阪医科大学の英作文は、

「英文を和訳したような日本語」

であることが特徴です。

 


したがって難しい構文を使う必要はなく、

与えられた和文の修飾関係をちゃんと

押さえて分析すると英文になりやすいと言えます。

 


英作文が得意でない人は、逐語訳になって

英文構造や修飾関係を全く考えずに

「単語を並べてしまう」場合が多いですが、

単語が合っていても英文として

成立していなければ点数は入りません。

 


少々単語がわからなくても、

とにかくSVや節・句のかたまりを

しっかりと意識して英文を組み立てましょう。