医学部の英語はケタ違い
さて、医学部は何となく難しいと分かってはいても、
実際はどの程度難しいの?
というのは当然の疑問です。
本日は、これまで医学部受験の経験はなかったものの、
「まあ、自分は京大卒だし余裕っしょ〜」
と、医学部の英語を実際に解いてみて半泣きになった(笑)私の実体験を踏まえてお話しします。
医学部と言いましても、
①国公立大(医学部単科大)
②国公立大(総合大)
etc. 俗に言う旧帝も含む、各都道府県の名を冠した大学。
③私立大
etc.首都圏を中心に、全国に点在する個性豊かな大学群です。
の大きく3種があると言えます。
国公立大ですと、単科大か総合大かに関わらず
必ずセンター試験を受験しなければなりません。
しかも85〜90%程度の正答率がなければ
受験資格すら得られないのが国公立の厳しさです。
かたや私立大ですと、特に制度上の枷はなく
受験料さえ払えば受験できるのですが、
その分問題が難しい!!!
問題の難しさだけでいうと
国公立大(医学部単科大)
>
私立大
>
国公立大(総合大学)
の順になると思います。
(もちろん大学間で差はありますが)
ここで注目していただきたいのは、
私立大の方が国公立大(総合大学)よりも
問題が難しいということです。
私も医学部専門予備校で指導に当たるまでは
その実情を分かっていませんでした。
「まあ難しいと言っても、
東大京大や阪大を超えることはないだろう」
と高を括っていましたら、
なん......だと......!?∑(゚Д゚)∑(゚Д゚)∑(゚Д゚)
まあ焦りましたよね。
難しさの質は少し違うのですが、
その点を加味してもやはり
「私立大の方が難しい」
という結論に至らざるを得ませんでした。
私の専門は英語なので、英語の問題から
しか申し上げられませんが、
私立大の英語は、
①単語が難しい!!
②知らなければ解けない暗記知識がよく問われる!!
③英文量、問題量が多い!!
④やはり医療系の英文がよく出題される!!
といった特徴が見受けられます。
ちなみに、単語レベルの基準としては
英検準1級、あるいは1級レベル
のものも含まれます。
高校卒業レベルが英検2級と言われているので、
医学部の単語レベルは通常の受験生レベルを
平気で超えているということです。
それに対して国公立大(総合大)は
他学部と共通問題であるのがほとんどなので
①単語レベルは標準的。
②読み取って表現する国語式。(よって知らなければ解けない問題はほぼ皆無)
③英文量、問題量と解答時間のバランスが良い。
④英文は医療系が出題されることはほぼなく、一般的な科学や環境といった分かりやすい話が多い。
といった傾向があります。
つまり、私立大と国公立大(総合大)では
全く傾向が違うので、
はじめは国公立大志望
↓
私立大はあくまでセンター試験で
85%を切った場合の滑り止め☆
という考えは危険だということです。
他学部であれば、とにかく国公立大の対策
をしておいて、ギリギリで私立大対策をしても
まあ間に合うことが多いのですが、
医学部となると、早い段階からしっかりと
準備しておかなければまず間に合いません。
なにせ、私立大の入試はセンター試験が
終わった2日後から始まり、全国のどこかで
ほぼ毎日行われますから、
「センターの結果が出てから私立対策」
などという暇はないのです。
「私立大は滑り止め」
という感覚は、
医学部に関しては捨てて下さい。
では、国公立大(医学部単科大)の問題は
どうなのか?
一言で言うと、
「国公立大の問題がベースで、
単語や英文量は私立寄り」
というイメージです。
国公立大なので
知らなければ解けない問題よりは、
考えさせて表現・記述させる問題が多いのですが、
単語の難度、英文量の多さは総合大学より
はるかに上です。
また、記述させる量も総合大学より
多いと言えるので、しっかりとした記述対策
も必要です。
以上のように
三者三様の問題傾向から言うと、
医学部受験対策は概ね以下の通りになります。
①普段の勉強の内容は私立大に合格できるように高度な知識・問題に触れられるよう計画。
②国公立大対策のため記述対策を早い段階から始めておく。
③センター試験で高得点を収められるよう全科目をバランスよく勉強しておく。
やはり受験最難関の狭き門。
目指すのであれば、
早期からの準備が必須です。
とにかく医学部を目指す人は、
「医学部に行きたい!」
と思った瞬間からすぐに過去問に目を通しておくとよいと思います。
(マジで度肝抜かれます…)